いま注目のキーワード「ブラック企業」とは

近年、流行語にもなった言葉としてブラック企業が挙げられます。
ブラック企業とは、法律によって認められる労働者の権利について何らこれを保護することなく、権利侵害を行っている企業を言います。
このような企業については、日本において非常に多く存在しており、また、これに対しての是正もほとんど行われてこなかったことから、社会問題化しています。
そして、このようなブラック企業が注目されることによって、これから就職活動を行う大学生を中心として、ブラック企業としてインターネットなどによってさらされた企業を敬遠する傾向が生じるようになりました。
しかし、このような傾向については重大な問題が生じています。
それは、ブラック企業としてさらされた企業について、必ずしもその評価対象となりえない企業も含まれているということです。
以下、この点について説明いたします。
まず、ブラック企業という言葉はインターネットの掲示板において広められており、その定義についても言葉が誕生した当時においては明確に定められていませんでした。
そのため、単純に勤務時間が長時間の業種や営業ノルマなどが極めて厳しい会社においてもブラック企業の烙印が押されることがたびたび存在しています。
しかし、労働時間が長期にわたっても、それに伴って賃金が支払われており、また、労働時間が長期にわたることが事前に説明されており、労働者側もその胸に合意している場合、もしくは、ノルマについて事前に告知されており、その営業成績に基づいて賃料が増加されるなどの雇用形態を採用している場合においては、特段に違法性が存在するわけではなく、ブラック企業としての定義に当てはまらないという場合が存在します。
そのため、インターネットなどによってブラック企業としてさらされている企業であっても、安易にその情報を信用することなく、雇用契約についての契約書の内容などの情報を総合的に考慮してこれを決するべきであるといえます。